「収入が高いのに貯金ゼロ」
「年収800万なのにカツカツ」
──これは決してレアな話じゃない。むしろ年収が高い人ほど陥りやすい“浪費のワナ”がある。
しかもこの浪費は、ハイブランドや夜遊びなど、いわゆる「派手な散財」ではない。
“本人は普通だと思ってる”支出こそが、真の敵だ。
代表的な例を挙げよう。
① 家賃の膨張
「収入が増えたから、ちょっと広めにしよう」
「駅近で設備がいい場所がいい」
→ 結果:家賃12万、管理費込みで毎月14万
→ これが年168万円。家賃だけで手取りの3割以上を溶かす。
② クレカ払いによる金銭感覚の麻痺
「仕事の付き合いだから」「この支払いは来月でOK」
→ 手数料・リボ・忘れてた固定費などが雪だるま式に増える。
→ 明細を見て「え、こんなに使ってた?」が口癖になる。
③ “時間を買う”の名のもとに毎日デリバリー・外食
「稼いでるんだから、料理の時間はもったいない」
→ 1食1,800円を1日2回、月10万円超えはザラ。
→ しかも食生活が乱れ、健康も損なう。医療費と時間を後払い。
④ 子どもやパートナーへの過剰支出
「子どもの教育にお金をかけたい」「妻に不自由はさせたくない」
→ 家計における“固定費の聖域”が増えていき、カット不能に。
→ 最終的に自分の自由資金がゼロ、資産形成もできない。
⑤ 見栄と競争の消費
「部下にナメられたくない」「同僚があれ買ったなら俺も」
→ スーツ、時計、車、旅行…“比較消費”のループにハマる。
→ 自分が欲しいからではなく、他人の目線で金を使っている。
こういった支出は、どれも“必要に見える”ことがやっかいだ。
だから自覚がない。止められない。
しかも収入が高いほど、「このくらい払えるだろう」という油断が強く働く。
さらに、社会全体が“浪費を正当化する言葉”に溢れている。
- 「たまにはご褒美」
- 「お金は使ってなんぼ」
- 「経済を回さなきゃ」
- 「金は天下の回りもの」
これらは全て、消費を促す洗脳ワードだ。
繰り返すが、金は“使えば減る”。
そして、“無自覚に減っていく仕組み”が生活の中に埋め込まれている。
高年収者がやるべきことは、支出を止めることではない。
「どれが“死に金”かを見抜いて、排除する思考」を持つことだ。
どんなに稼いでも、それ以上に無駄を生み出していたら、一生“使い疲れた金持ちごっこ”で終わる。
金を増やしたいなら、まずは“支出を自動で見直す目”を持て。
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